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2002.07.10改訂 |
DVカメラと接続してDVダビング可能な[VTRモード]、Macに接続すると外部HDDとして認識される[ファイルフォーマットモード]の双方を備えたDV HDDレコーダ、DV MasStorをご紹介します。
本記事は、アドテックス社よりお貸し出し頂いたDV MasStor(Ver.4 リリース直前版)をベースに作成されています。
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世にAV HDDレコーダは数あれど。
ざっと思いつくだけでも、ソニー(SVR-515)、Panasonic(DMR-HS1など)、東芝(RD-X1など)、といった家電メーカが思い浮かびます。面白いところでは、パソコン周辺機器的な発想から生まれたアイオーデータ社のRec Onなどもあります。
家庭用HDDレコーダのデータはMPEG2なので、(カット編集以外の)編集には元々向いていません。
もちろん、タイムシフト、瞬間頭出しなどの「家電的」な録画・再生機能は垂涎の的ではありますが。
一方で、HDD上にDV形式で録画する機種も中にはあります。
例えば、DVメディアコンバータDAC-2なんかを出しているSKnet社(製造元はData Video Technology社)から、発売されているDVハードディスクレコーダーDV BANK(DN-100)なんかがあります。
HDD上でDV形式で録画されているため、MPEG2を採用している一般の家庭用HDDレコーダに比べると収録時間は短かくなる(2GBで9分)という欠点はありますが、ことDTVのツールをして考えると、DV形式で収録されている、しかもFireWire端子が搭載されているというのは魅力的です。
ただ、これらは、あくまでもDVデッキの一種としての使い方を越えるものではなく、DVカメラと接続してのDVダビング、あるいは、MacをFireWire接続してのDVキャプチャー・DV書き出し、といった使い方になります。
でも、
せっかくのDV HDDレコーダだし、しかも、FireWireも搭載しているのだから、Mac(やPC)から外部HDDとして認識できたらなあ、
という夢は誰しもが抱くところでしょう。
実はわたし、2年ほど前、某社でプロトタイプを見せてもらったことがあります。そのあと、立ち消えになったようですけど...。
でも、ついに登場しました。アドテックス社のDV MasStorという製品です。
2002年04月の映画テレビ技術・Digital Production 2002で登場したようです。
この製品は、[VTRモード](DV Rec Play)、[ファイルフォーマットモード](HD Drive)の二つのモードがあり、両モードをこんな風に切り替えることで、
[VTRモード]では、DVカメラと接続してのDVダビング、
[ファイルフォーマットモード]では、Mac(やPC)に接続すると、外部HDDとして認識される、
という優れものです。
すなわち、
● [VTRモード]
DVカメラと接続してのDVダビング(受け側、送り側双方)を実行できる、
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● ファイルフォーマットモード
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Macに接続すると、外部HDDとして認識されます。
ここで、FireWire(IEEE1394)についておさらいしておきます。
FireWireの中を流れるデータにはいつかの「流し方」があります。この「流し方」のことを、プロトコールといいます。プロトコールには、AVプロトコール(DV信号を流す)、SBP2(外部HDDのようなファイルストレージに使用)、mLAN(オーディオ)、MPEGストリーム、などがあります。
この中で、DTVになじみの深いものが、AVプロトコールとSBP2です。
DTVで、DVキャプチャーを行っているとき、AVプロトコールに従って、FireWireケーブル内をデジタルデータ(DV信号)が流れます(信号の流れは、DVカメラ→Mac)。DVカメラに書き出しを実行する際も同様です(信号の流れは、Mac→DVカメラ)。
このやりかたは、2台のDVカメラ間のDVダビング(下図)と同じことです。
図 DVダビング
つまり、端的にいうならば、DTVのDVキャプチャー時およびDV書き出し時は、Macは「AV機器の仲間」として動作しているといえるでしょうか。
一方、MacにFireWire HDDを接続した場合は事情が違い、SBP2プロトコールを使います。この場合、いうまでもなく、FireWire HDDはパソコンの周辺機器として動作しています。
こうしてみると、同じFireWireで接続している機器とはいえ、AV HDDレコーダ(AV機器の一種)と、FireWire HDD(パソコン周辺機器)とでは、大きな違いがある、といえます。
こうした点を念頭に置いて、DV MasStorの[VTRモード]と[ファイルフォーマットモード]を眺めて頂くと、
[VTRモード]モードでは、こんな風に動作します。すなわち、DVカメラとDV MasStorの間は、AVプロトコールを使用しての「DVダビング」(双方向のダビングが可能)が行われています。
この場合、Macは全く関係ありませんので、DVダビングをしながら、Mac上で別の作業をしていればいいのです。
一方、[ファイルフォーマットモード]の場合、DV MosStorは、Macの外付けHDDとして動作します。Finderから覗くと、[DV_MosStor}というボリュームが見えますので、この中のDVファイルをMac内蔵HDDにコピーすることができます。
ただし、普通のFireWire HDD(下図)と異なる点には、
ドライブのフォーマットがFAT32であること、読み込み専用のドライブとして認識されることなどがあります。(詳しくはファイルフォーマットモードページで)
DVカメラと接続してのDVダビング可能な[VTRモード]、Mac(やPC)に接続すると外部HDDとして認識される[ファイルフォーマットモード]の双方を備えたDV MasStarはDTVユーザとしては待望のものです。
その最大の理由は、--すでにおわかりのことと思いますが--、キャプチャーという作業が不要になるからです。
DV MasStorを用いたワークフローを眺めてみましょう。
1. DVテープの内容をDV MacStorにダビング(VTRモード)
まずは、[VTRモード]モードで、DVテープの内容をDV MacStorにダビングします。
図を見ても、この作業ではMacは全く関係ありませんので、DVダビングをしながら、Mac上で別の作業をしていればいいのです。
通常のDVキャプチャー作業の場合、 DVキャプチャー実行時には、Macが占有されます(別の作業ができません)。 例えば、miniDV 60分テープを取り込むには、丸々60分間の間、別の用途にMacが使えない訳です。 別にキャプチャー中にMacを使ってもかまいません。構いませんが、どうせコマ落ちするのがオチです。再度キャプチャーし直しするとなると、さらにやり直し実行中もMacが使えないことになります。そんなのだったら、おとなしくキャプチャー実行時はMacを触らない方が無難です(笑)。 |
DV MacStorにダビングする際、コマ落ちを気にする必要はありません。というか、ユーザはコマ落ちを心配する(コマ落ち防止を工夫する)余地がありません。このやりかたでコマ落ちをしたら、明らかにハードウェアに問題があるのですから。
2. DV
MasStor内のDVファイルをFinderでファイルコピー
(ファイルフォーマットモード)
次に、[ファイルフォーマットモード]に切り替えて、Macのデスクトップを見ると、[DV_MosStor]というボリュームがマウントされていますので、この中にあるDVファイルをMac内蔵HDDにファイルコピーすればよいだけです。
(DV MasStorという名の)HDD内にあるファイルをコピーしてくるだけから、コマ落ちの心配は皆無です。ファイルコピーをしているわけですから当たり前ですが(笑)。
また、コピー時間も、実時間に比べて速いわけです。
DV MasStorの場合、普通のFireWire HDD(HFS Plusフォーマット)からのコピーにくらべ若干遅いようです(実測データは→こちら)。搭載ドライブのせいなのか、FAT32フォーマットのせいなのか、いろいろ可能性はありますが、定かではありません(し、ユーザとしてはどうしようもありません)。
以上、DVMasStor使用の場合、上記1.と2.のステップが、従来型DTVでいうところの「DVキャプチャー」工程に相当します。
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Copyright(C)
Yasushi SATO |
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